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【2024/05/20 16:08 】 |
【七夕―雨の逢瀬―】



予約投下をやってみます!


うまくできるといいのですが・・・(笑)





それはそうと、今回のSSは・・・出来がガタガタです(((

取り敢えず今日という日に合わせてみたよ七夕ネタ!!

ぶっちゃけすっかり忘れていたよ七夕ネタ!!(蹴


そんなやつです><



あと・・・私は暗めとネガティブと雨が好きなようです(ぇ

暗くはないけど・・・今回のSSもまた雨です。どうしてこうなった(焦)


因みにSSの中のお二人は一応恋人設定です。まる。←




ではでは・・・追記よりどうぞ☆









「…雨、降ってるんだ」


窓の外。ただ、なんとなく目がいっただけのその先の光景にそんな言葉が零れた。

この分じゃあ、多分今日中にはやまないだろうな。
そう思ったらちょっと、いや、かなり残念な気がしてしまう。


だって明日は、一年のうちの多分、一番雨が似つかわしくない日だから。


一年に一回の…特別な逢瀬の日。



【七夕―雨の逢瀬―】



「いってきます」と紡いだ唇の感触。それを感じたのは4日前。

フェイトちゃんが航行勤務から帰ってくるのは3日後。だから今日は、…今日も、フェイトちゃんは側には居ない。

朝目が覚めても、フェイトちゃんは隣に居なくて。それが寂しくて…ちょっとだけ、いつもフェイトちゃんが寝ているスペースに潜り込んだりする。それが今までの4日間での、既に日課になっていた。

でも、私にもお仕事があるから、そんなに長くはそこに居られない。寂しさを十分に拭えないまま、『教導官』としての高町なのはに頭を切り替える。

仕事をしていれば、寂しがり屋で甘えたがりな私は少なくとも引っ込んでいてくれるから問題ないけど、…なんだか今日は、そんな私がひょっこり顔を出してきた。それも模擬戦の最中。それが元で後ろを取られそうになったけど、なんとか切り返して凌ぎきった。「わざと隙を作って攻めさせたんですね」なんて言われたあたり、周りには思った以上にいつも通りに見えていたみたい。ほっとした。

家に帰ってきて、フェイトちゃんが好きなブラックコーヒーを飲んでみたりしてみたけど、やっぱり私には苦すぎて、しばらくの格闘の後、結局負けて砂糖を入れた。
コーヒーを飲んだフェイトちゃんとのキスなら大丈夫なのにな…なんて思ってちょっと苦笑。

それで何気なく窓の外を見たら、雨が、降っていたんだ。



飲みかけのコーヒーが冷めちゃってた。どうやら、それぐらいの長い時間、ずっとそうやって雨の景色を眺めていたみたい。

淹れ直す気にはならなくて、ツツ…とカップの縁を意味もなくなぞってみる。

そんな視界の片隅に入った、日本の暦のカレンダー。


…今日は、7月6日。七夕の前日。


伝説に出て来る織姫と彦星は実は夫婦だったとか、天の川を渡る橋はカササギが架けるものなんだとか、子どもの頃には知らなかったそんな知識が増えていっても、やっぱりその日はなんだか特別な日に思えてくる。


雨が降ると天の川の水が増えて渡れなくなる。
だから織姫と彦星は逢うことが出来なくなってしまう。


一年に一回の約束を、天気のせいで守れなくなる。ずっと待っているのに逢えなくなってしまうっていう話だけは、幼い頃にやけに鮮明に頭の中に入ってきて、可哀想で、なんだか悲しくて、以来暫くは七夕の日に雨が降ってると、必死になって照る照る坊主をつくって窓辺に吊ったりしてた。晴れますようにって。約束、守れますようにって。そんな願いを子どもながらに祈りながらやっていた覚えがある。


照る照る坊主をつくらなくなった頃。私は…彦星様に出逢った。

最初は、ただ、友達になりたかっただけ。でもきっとその時から、私はその子に惹かれてたんだ。

伝説と違ってその彦星様は女の子だったけど、特別な存在には変わりなかった。優しくて強くて、…ちょっぴり気弱な、私の彦星様。

フェイトちゃんに七夕を教えたとき、悲しいね、って彼女は言った。そして当日、雨が降った日に『照る照る坊主のつくり方を教えて?』って言われたときに、私は思わず笑ってしまった。

フェイトちゃんがはてなを飛ばしながら私を見てくるから、私も、そうやって照る照る坊主つくってたんだよ?って教えてあげたら、『お揃いだね』って、嬉しそうに言ってくれた。

その日、それぞれの部屋の窓辺に、二つの照る照る坊主が並んだ。

天気はそれで変わったのか。…残念だけど、そこまでは覚えていない。
でも、フェイトちゃんがその照る照る坊主を眺めながら言ってくれた言葉だけは、今でもはっきりと思い出せる。


『雨が降っても、私達はきっと逢えるよ。織姫と彦星には…悪いけどね』



―――きっと逢える、か。

その年から、確かに私とフェイトちゃんはずっと一緒だった。仕事をしていても、その日だけは運良く仕事がなかったりとか、日帰りで済んで夜は一緒に過ごせるとか。そんな幸せな七夕だった。

けれど今年は…、中学を卒業して、ミッドに移り住んで初めての七夕は、その約束は果たせない、かもしれない。

ただでさえフェイトちゃんは…彦星様は仕事で忙しいのに。私の元に帰ってくるのは、まだまだ先の話なのに。


でも、もしかしたら。


私を迎えに来てくれるかも。そんな淡い期待を抱いて、願い事を捧げて、祈っていた。


…でも今は、雨が、降ってる。


七夕が雨だと、逢えない二人。


だけど、もし、今日、雨がやんだら。


明日もきっと、晴れるだろうか。


そうしたら織姫と彦星も逢えるだろうか。


私とフェイトちゃんも…逢えるだろうか。


時計を見る。日付が変わるまで、後半周。

子どもの頃みたく、ただ、あの時よりも強い想いで。他人のためではない自分の願いで。…照る照る坊主を、つくろうと思った。

手近にあったティッシュを丸めて、それをもう一枚のティッシュでくるんでゴムで止めた。

紐を出して、窓辺に吊った。


照る照る坊主、照る坊主
明日…今すぐ天気に、しておくれ


欲張りなのは許して欲しい。

本当は今すぐ逢いたいの。


寂しいの。


こんなに長く離れていたこと、今までなかったから。


寂しいよ。


今でこんなんじゃ駄目だって。これから先、もっともっと長く離れていなきゃならないかもしれないのに。


もし…この祈りが届いて、雨をやましてくれたなら。


来年から先は、今よりもっと、強くなるから。

寂しさにも負けない。わがままを言わない。

強い子に、なるから。


目を閉じる。…まだ雨の音が聞こえている。

時計の長針は、11を指していた。


祈りを…願いを


―――叶えて下さい。

















目を開けて、時計を見る。

日付が変わっていた。…七夕の日。

窓の外は…


まだ、雨。


―――叶わなかったんだ。


ちゃんとお仕事…してたのにな。


織姫と彦星は、今年は逢うことが出来ないらしい。

私とフェイトちゃんも…、後、3日は、…逢え、ない。



コンコン―――



音がして、落ち込みそうな気持ちを引き上げていった。

そして



《なのは―――》



大切な人の、優しい声音。


無意識に再び窓に目線が吸い込まれ


その先には





待ち望んでいた、彦星様の姿。





「フェイト…ちゃん…?」



《なのは。鍵…開けてくれるかな?》



頭の中に響く心地良いアルトの声がそう告げた。


私は窓に駆け寄って鍵を開ける。


窓を開けた瞬間…抱き寄せられた。



「…うん、なのはだ」



本当に安心したようにそういうフェイトちゃんが可愛くて、小さく笑みが零れる。

でも一旦我に返って、ちょっと気になることが出てきた。


「ねぇ、フェイトちゃん。お仕事は?」


冷静に考えてみれば、今この瞬間に彼女がここに居るということは出来ないはず。

こうして触れ合えることは…嬉しいんだけど。


「あ…あぁ、うん…えと…」


歯切れが悪いフェイトちゃんに首を傾げてしまう。フェイトちゃんは頬を掻きながら、視線を右往左往させ、


「ん、ちょっとね…。ちょっとだけ手が空いたから、戻ってきたんだ」


また直ぐに行かなきゃいけないんだけど。そうフェイトちゃんは続けた。


「…無理、してない?」

「してないよ。大丈夫」


心配になって聞く私の頬を撫でる手の感触が気持ちいい。本当に…フェイトちゃんに、逢えた。


「それに…約束だったからね」

「え…?」





「七夕の約束。
『私達は…雨が降ってもきっと逢えるよ』って」





覚えてて、くれたんだ。


約束を約束として、意識したことはなかったのに。


…どうしようもなく、嬉しい。


「フェイトちゃん」

「ん?」





「大好き」





「うん。私も」





―――3日も早く、柔らかさに触れられた。


















「なのは」

「うん?」

「照る照る坊主、つくってたんだ」


…見つかっちゃった。なんだか恥ずかしいなぁ。


「雨がやんだら、逢えるかなって」

「織姫と彦星が? それとも私達が?」

「…どっちも。でも、約束は忘れてた訳じゃないよ?」

「うん、分かってる。私の織姫のことは、なんだって」


…さらりと恥ずかしいことを言ってしまうこの人は、私の大好きな彦星様。

金の輝き越しにみた景色は、相変わらずの雨模様。



願いは叶わなかったけど、奇跡は起きた。

伝説の二人にも、…奇跡が起きて逢えたら良いなって。

そう、祈った。









□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■


七夕ってこうですか分かりません(*_*)


というか照る照る坊主が消えた…彼に意味はあったのだろうか(蹴


七夕って、難しい………(笑)



というかなのはさんの『誓い』みたいなやつを上手く終わりに組み込めなかったorz
来年からなのはさんは強くなるのかどうかは…
webで!(´・ω・`)(((





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【2011/07/07 00:00 】 | リリカル【なのフェイなの】 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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